PDFとは、Portable Document Format の略で、Adobe System inc. が開発した、電子ドキュメント交換用ファイルフォーマットです。ベースになっているのは、同じく Adobe Systems inc. が開発した PostScript 技術で、同技術は、印刷物を生成するための基幹技術であることから、PDF は、印刷物を画面上に表示し、ファイルとして管理する技術として登場しました。
その後改良が続けられ、コンピュータの利用形態の変化とともに、PDF ファイル内に納めることができる情報の種類が拡大し、PDF 表示ソフト側との連携により様々な用途に使われるようになっています。
PDF1.3規格では、PDF内に5種類ものサイズの情報を含むことができます。
日本語訳の段階で様々な呼ばれ方をするようなのでまとめてみます。
正式名称 | 代表的日本語名称 | 解説 |
MediaBox | メディアサイズ | PDFの用紙(台紙)サイズ 全てのPDFに必ず含まれる要素 |
TrimBox | 仕上りサイズ | ページサイズともいう。通常PDF/Xに必須 |
BleedBox | 裁ち落としサイズ | ブリード・塗り足しともいう。通常PDF/Xに必須 |
ArtBox | アートサイズ | 絵柄サイズ。IllustratorやInDesignから直接書き出したPDF等に含まれる。PDF/Xでは推奨されない |
CropBox | トリミングサイズ | Acrobat表示とAcrobatからのプリント範囲 |
※PDF/Xでは、TrimBox&BleedBoxが必須。もしくはArtBoxでも可。ただし両方指定はNG。
※PDF/Xでは、CropBoxは、データを受け取った側で誤解を防ぐためMediaBoxと同一もしくは含まないことが望ましい。
【補足】
境界線ボックスという選択肢は、PDFに含まれる情報ではありません。
PDFから絵柄サイズを予想することを意味し、正確なサイズは得られません。